私立の高校で授業の一部を人材派遣会社の教師に任せるケースが広がるなか、埼玉県の私立高校が業務の指示を巡って労働者派遣法に違反したとして、東京労働局から是正の指導を受けていたことが分かりました。
 行政指導を受けたのは、埼玉県の「正智深谷高校」と、この高校と契約を結んでいた東京の人材派遣会社、「EMPS(株式会社イスト)」です。
関係者によりますと、この高校は、ことし3月までの2年間、社会科の一部の授業を人材派遣会社の教師に任せる委託契約を結んでいました。
委託契約では、学校側は教師に対し業務上の指示はできませんが、実際は授業の進め方について直接、指示していたということで、東京労働局は今月、労働者派遣法に違反するとして、学校と人材派遣会社に是正を求める指導を行いました。
 この高校は「法律をよく理解していなかった」としたうえで、労働局の調査を受けて先月、ほかの13人の派遣教師との委託契約を見直したということです。
全国の私立学校の教員で作る「全国私立学校教職員組合連合」は、少子化などの影響で、全国の私立高校の間では、授業の一部を人材派遣会社の教師に任せるケースが広がっているとしたうえで、「直接指示できない委託契約は学校の現場ではそぐわない。不安定な雇用が広がれば、教師は不安を抱えながら授業を行うことになるので、教育の質にも影響しかねず、早急に実態を明らかにしたい」と話しています。