前回、派遣の学習塾講師についてざっくりと書きました。
思いのほか反響が良かったようで、今回は少し掘り下げて書きましょう。

※大まかな仕組みは前回の「派遣で塾講師?! ~ナニソレオイシイノ?~」をご覧下さい。

さて、何も塾講師をやるのに派遣に拘らなくても・・・という方もいるかと思いますが、実は、派遣講師にも、それなりに大きなメリットがあったりもします。
ただ、メリットがあればデメリットもあり、どちらを優先して考えるかによっても異なってきます。

では、説明しましょう!まずは、メリットから。

① 派遣先でトラブルに遭遇した場合、解決策を一緒に模索できる

塾講師は学校と違って、いわば人気商売ですから、最大の敵は「クレーム」というヤツです。
学校でもモンスターペアレントなんていう、趣味がクレームのような困った人も中にはいますが・・・。この「クレーム」というのが実は結構厄介で、教室や母体企業によっても考え方やアプローチが全く違うのです。中には「クレームが出たら問答無用で講師はクビ」なんてところも・・・。でも、講師サイドとしては「何の説明も無く訳の分からない理由で仕事が吹っ飛んだ!」という形であり、これっぽっちも納得がいかない!なんて思うことにもしばしば。
特に、副業サラリーマン講師さんや主婦講師さんは、こういった事態が頻発すれば当然死活問題にもなりますよね。塾(塾を運営する母体企業も含む)に直接雇用されていると、こういったケースに遭遇したときには、個人vs企業という戦いの構図になってしまい、ほとんどの方々は戦意喪失してしまって泣き寝入り、ということが多いのです。(実際、企業相手に戦えと言われても、どうすりゃいいの?という状態に陥るでしょう)

しかしながら、派遣講師の場合、不条理な業務停止や配置換え、講師側に非がないクレーム案件(稀ですが)などなどへの対処は、派遣会社がバックについて一緒に戦ってくれます。(戦うと言っても本当に「ケンカ」するわけじゃありませんよ。あくまでも「お話合い」です 笑)
実際、講師側にも多少なりとも非があれば、当然講師側にも反省を促し、企業側とも折衝し、お互い良い関係で「落としどころ」をまとめてくれます。また、誠意を持ってクレームの事後処理に対処出来るかどうかで、派遣講師側の未来(今後の採用)も決まってきます。第三者が間に入ることによるメリットの1つであると、言えるのではないかと、私は考えています。
やはりこういった対処、バックアップの体制が「あるかないか」という点が大きな差なのではないかなと思います。万一失敗しても「再チャレンジ」出来、しっかりと「自己防衛」も出来ることが最大のメリットと言えるでしょう。私自身は、この部分は非常に重要だと思っています。

② 現場によっては発展的解消も可能な場合もある

いざ採用と相成っても、講師側と企業側でのすれ違いが生じるケースもあります。
企業側としては「○○な人材」と希望していても、必ずしも全てが合致しない場合だってあります。人材派遣ですから、間に人が入ります。時々ですが見かける齟齬のケースですね。
企業側と講師側で需要と供給のバランスが悪いと、お互いに損してしまいますから、講師、企業のどちら側からも「この会社(講師)はちょっと合わないなぁ・・・」という声は時々出ます。そんな時は、企業側には新しい講師、講師側には別の現場、を振り向けることが出来るのも大きなメリットです。(また、あってはならない話ですが、女性講師でセクハラの憂き目に遭ってしまった方もお見かけしました。そんなケースである場合でも同様に対処出来ます。)
このあたりも派遣の強みと言いましょうか。直接雇用の場合せっかく採用されたとしても、折り合いが合わないと辞職して次を探すか、ガマンするかのどちらかになってしまいます。後者を選ぶ方が殆どでしょう。しかし、それでいいのでしょうか?言い過ぎはともかく、しっかりと本音・本質の部分で意見できないと講師としての情熱が失われかねません。そんな状態で、生徒の前に立っていても、どんどん辛くなるだけです。
結局のところそういった手数を減らすことが出来るというのも大きなメリットと言えるでしょう。

③ 昇給のお願いがしやすい

派遣講師とは、ある意味「授業職人」ですから、経験を積めば積んだだけ、授業テクニックは上昇して行きます。しかも、様々な塾の「良いとこ取り」なわけですし、「百戦錬磨」でもあるわけですから、相当実力のある方も多くいらっしゃるんですよ、実際。
ただ(給与のデメリットの項目で詳しく話しますが)、そういった実力を持っておられる多くの先生方が、本当に「正当な」賃金で働いているか、というと必ずしもそうではありません。やっぱりそこは派遣、定期昇給も原則なし、ボーナスなし。
ただ、やはり実力派講師ともなると、結構しんどい案件でも対処できたりするので、派遣元としては手放したくはないと思っています。派遣元との関係が出来ていれば「そろそろ給料上げて」なんて言える場面も出てきます。まぁ、そう言ったからと言って必ずしも昇給するとは限りませんけどね。ただ、言いやすい環境にあり、ダメなら別の派遣会社という逃げ道もあり、そのあたりは気楽かもしれませんね。
私個人としては、実力のある講師の皆様が「正当な」賃金を受け取れる環境が整えば、派遣講師を取り巻く環境も、だいぶ変わるのではないかな、と常々思ってはいるんですけどね・・・。

では、次にデメリットを。
長くなってしまったのでページを分けます。
派遣で塾講師?! ~メリットとデメリット(後編)~