前回、派遣の学習塾講師についてメリットをまとめました。
今回はデメリットを書きます。

① 雇用上の問題

やはり派遣ですと、どうしても「非正規」という立ち位置になってしまいます。
保険関係や雇用上の立場等がやはり「非正規」ということになると、いろいろ世間的にもデメリットがあります。
特に、ローン関係ですね。現在もなお「正社員」という立場は鉄壁で、ローン関連の審査はかなり通りやすい傾向にあります。逆に「非正規」「派遣」という立場の場合、まずローンの入り口でつまずくことが多いのも現状です。
こういったローン審査の場合「派遣先」の記入を求められることが多く、守秘義務の観点からも(次項にて詳しく)ちょっと躊躇してしまうことが多いのが現状でしょう。特に、支払い関連で問題が起きると「派遣元」ではなく「派遣先」へ直接連絡が行く場合もありますし、そうでなくても、在籍確認で連絡が行くこともあります。(これはほぼ確実)
「派遣」の場合、書類上は「派遣元」に在籍のため、所属教室ではなく本部や経理スタッフに連絡が行った場合、当然、そのスタッフの知らない人なわけですから、悪意はなくとも「そういった方は在籍しておりません」などと回答されてしまうケースもあります。(実際に私もこのケースを目にしたことがあります。結構問題になりました。)
これでは、当然ローン審査が通るわけもなく、途方にくれてしまうというものです。ムダにローンを組むことは賛成しかねますが、中には住宅ローン等、生活上必要な場合もありますので、ここで引っかかるのもデメリットと言えるでしょう。

② 守秘義務の問題

派遣で講師をして長い方は分かってらっしゃるかと思いますが、派遣の場合、履歴書に「○○塾勤務」などと明記出来ないケースもあります。いわゆる「守秘義務」の問題です。
多くの場合、履歴書・職務経歴書上では「○○県大手学習塾のA教室に派遣講師として勤務」などとしか記入できません。多くの場合、採用となってから「名前は言えませんが、大手の○○教室にいたんですよ」などと会話する場合が多いように思います。それでも「企業名」は明言しない場合が多いです。(まぁ、この業界にいるとだいたいどこの塾かは、分かる人は分かるので)
同じ業界に転職するならばまだ良いのですが、他業種となるとかなりの確率で「?」という顔をされます。時々「あの人職歴を明言してないけど、もしかして刑務所にでも入ってたのかな~?」なんてバカげたことを言うこともあるやと聞きます。まったく、バカバカしい(笑)
まぁ、これもデメリットと言えるかもしれません。

③ 給与の問題

派遣で講師をする上で、どうしても避けて通れないのが、給与の問題。
やはり、派遣という立場上どうしても「マージン」の発生は避けて通れません。(まぁ、派遣会社も「企業」ですから、収益が上がらないと困りますしね)
言い方は悪いのですが、結局のところいわゆる「ピンハネ」のようなことが含まれた給与提示となってしまいます。
例えば、派遣先には「○○先生は2500円が時給です。」と伝え、派遣講師には「時給2000円です。」と伝えているわけです。この500円の差が、派遣会社の取り分となるわけです。大まかに言うと、大体「60~75%程度」が講師の取り分となるというのが、実情のようです。
このあたりもデメリットと言えるのかもしれませんが、派遣特有の内容なのでどう考えるかは皆さん次第ですね。

最後に、最大のデメリットを。

④ 継続して仕事が来ない場合もある

派遣講師の最大のデメリットはまさにこれ。
人気講師ならばいざ知らず、駆け出しの講師さんであれば、最初からそんなに人気なんて無いわけです。ですから、「1学期だけ」という期間限定で派遣されていれば、期間が過ぎたら当然「お役御免」となるわけです。最初から、その期間だけ働きたいという学生さんや、制約のある方々を除いて、途中で仕事が無くなる!なんてことになったら、そりゃ困ってしまいますよね。
もちろん、派遣元も様々に案件を探してはくれますが「どうしてもない」ということもゼロではありません。まぁ、世間的には「講師に拘らなければ仕事なんて山ほどあるぜ」と言いたいところでしょうし、実際問題、別のお仕事と掛け持ちされている講師さんもたくさんいらっしゃいます。
でも、ちょっと待って下さい。20代~30代の方はともかく、40代~50代になってもこの形で働けますか?相当額の貯蓄があって「オレはこの仕事をしつつ、悠々自適に生きていくぜ」という方でなければちょっと躊躇いますよね?
そうなんです。「派遣」と「不安定」という言葉、やはり切っても切れない関係です。この最大のデメリットのおかげで、実力派の講師さんたちが、自信を持って活躍できないケースが多々あるのです。

個人的見解

私自身、様々な学習塾、学校等ですばらしい講師さんたちと出会って来ました。
中には、正社員のオファーが来て、現在も活躍されている先生もいらっしゃいますが、まだまだ少ないのが現実。
私は、そういった「潜在的実力派講師」の皆様方に、もっと活躍していただけるステージが必要だと思っています。すばらしい授業力、人間性を持ちながら、「派遣」であることが理由で、継続しての仕事に恵まれず、悩んだ末に仕方なく他業種へ旅立たれた先生方も大勢いらっしゃいました。そんな先生方がまた活躍出来るよう、切に願って止みません。

今回は、だいぶ長くなりましたが、こんな感じですかね。
次回以降は、様々なケーススタディーとして、私が実際に遭遇した出来事を書いてみようと思います。

それでは、また。